なんでも屋 神…最終幕

「ただいま。」



たった数時間しか出掛けていなかったのに、自分の家に帰ってきたのを久しく感じる。



そんな風に思いながら玄関でスニーカーを脱いでいると、リビングのドアを開けてお袋が姿を現した。



雪解け時のような少し黒ずんだ白に、夏の匂いを感じさせる竹が描かれている着物。



綺麗で艶やかな華が描かれているより、お袋の年相応でしっくりとくる。


…年相応は言わない方が良いな。



「ビックリしたでしょ神君！お母さん、何度見ても凄く綺麗ですよ。」