なんでも屋 神…最終幕
「なんでも屋はノリみたく暇じゃないんでな、留守番でもしててくれ。」



折角見つけた遊び相手が行ってしまうのを、不満そうな顔で見つめるノリを後目に、俺は急いで事務所を飛び出した。



俺が乗ってきたままになっているエレベーターに乗り込み、一階に着く迄のもどかしさを堪える。



漸く一階に着いたエレベーターは、年期を感じさせる分厚い扉を開き、俺を蒸し暑い外気の中へと吐き出した。



瞬間的に吹き出る汗が、頭皮からこめかみの横を通り抜け、頬を伝ってコンクリートの床にぽとりと落ちる。



「…あ、神。」
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