なんでも屋 神…最終幕
俺の言葉に興味を示したのか、通りに向けていた視線の先を、ポケットから取り出した段ボールの切れ端に定めた。



「なにそれ?そんなの要らないに決まってんじゃん。」



そう言って通りに視線を戻した千里の脇に、拒絶される事を覚悟の上で腰を下ろした。



こうしてコンビニの前に座るのなど、何時ぶりだろう。



不意に[cross]時代の事を思い出す…。



馬鹿話しに一日中の時間を費やしていたあの頃。ヒロも小龍も松も、皆の笑顔が俺の前に広がっていた…。



地べたから見上げる空の位置が高すぎて、見えもしない将来に抱く不安と同じで、遠くの事のように感じていた日々。
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