なんでも屋 神…最終幕
「ちょっとあんた聞いてんの?なに勝手に隣に座ってんのよ!」



耳元で千里から何かを喚かれているのに気付き、回想の扉をゆっくりと閉めた。



「お前等が探していたおやじの所在だ。それでも未だ必要無いのか?」



ハッと両目を見開き、奪うようにして俺の手から切れ端を取った千里の手を掴んだ。



俺と千里の間に流れる生暖かい空気が、一瞬だけ凍り付き、その間だけ千里を強く睨みつけた。



「…なに?お金なら払うわよ。」
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