なんでも屋 神…最終幕
不満ばかりが溜まっていく中で、切っ掛けはほんの些細な興味心となり、ドラッグに身を落とした。



「それでも千里には親に話す義務が有る。こうなってしまった責任をとらせる意味も含めてな。」



わなわなと唇が震え、千里の顔が紅潮していくのは、太陽熱の所為だけでは無い。



「あんたなんかに何が分かるって言うのよ!何も知らないくせに勝手な事ばかり言わないで!」



千里が感じていた不満や怒りは、確かに俺は何も知らないし感じ取る事も出来ない。



でも、家族を失う辛さは痛い程知っている…。



残された立場として、その原因を作り出した当事者としても…。
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