なんでも屋 神…最終幕
「…このピアス、優香に渡してくれないかな?親に話したら、もう会う事が出来なくなると思うから、私だと思って大事にしてって…そして、友達で居てくれて有り難うって…。」
流れる涙もそのままに、千里は泣きながらピアスを外し、俺の手の平にそっと乗せた。
俺の言葉が千里を立ち上がらせた訳じゃない。
ただ、自分と一緒に居たいと思ってくれる人の、必死な姿に気付いただけ。
「ねぇ、ライター持ってる?」
千里と優香の友情の証を大切にデニムのポケットに仕舞い、代わりにクロスが刻まれたジッポを手渡す。
開く金属音と漂うオイルの匂い。
そして千里は、俺から奪った段ボールの切れ端に火を付けた。
流れる涙もそのままに、千里は泣きながらピアスを外し、俺の手の平にそっと乗せた。
俺の言葉が千里を立ち上がらせた訳じゃない。
ただ、自分と一緒に居たいと思ってくれる人の、必死な姿に気付いただけ。
「ねぇ、ライター持ってる?」
千里と優香の友情の証を大切にデニムのポケットに仕舞い、代わりにクロスが刻まれたジッポを手渡す。
開く金属音と漂うオイルの匂い。
そして千里は、俺から奪った段ボールの切れ端に火を付けた。