子供+大人=恋?の方程式(応用編)


「わかった。すぐに行くけど―――…。

圭くん、今は?」


『車に乗ったところ。

ちょっと出るから、おばさんにはちゃんと話して出て来いよ』


「えっ…? 出るって…」


『じゃあ、今から出るから』





 そう言うと、圭くんは携帯をプチッと切ってしまった。





 相変わらずだけど、どうしてこうも圭くんは人の話を聞かずに電話を切るかな?


 自分が言いたいことだけ言って切るんだもん。


 そのせいで、あたしは何度も強引な圭くんに連れ出されることになっちゃってたんだから。


 って、そんなことを暢気に考えている場合じゃない。


 その間にも、圭くんが家まで迎えに来ちゃう。





 あたしはいつも持ち歩いているグラニーバッグに携帯と財布にハンカチなどを詰め込むと部屋を出て階段を駆け下りた。


 階段を下りてすぐの扉を開けるとソファにくつろいでいるママの姿が目に入った。


 パパは、まだ仕事から帰ってきてないみたい。


「ママ。

ごめん、今から少し出かけてくる」


「今から? 遅いわよ」


「うん…。

なんかよくわかんないんだけど、圭くんが―――…」





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