子供+大人=恋?の方程式(応用編)


「あっ! 圭くん? 

そうなんだ。

それなら別にいいわよ。

なんなら、明日もお休みだし、お泊りでも」


「それはないから!」





 ここはきっちり否定しておかないとね。


 でないと、ママったら暴走してしまいそうだもん。


 なんせ、ママは圭くんとあたしを結婚させようともくろんでるぐらいだから。


「そうなの~? 残念…」





 何が残念なのよ。


 全くもう!


「じゃあ、行ってくるから」





 ドアを開けると、すでに外には圭くんの車が停まっていた。


 慌てて門を開けて、車に乗り込む。


 初めは助手席に乗ることにも抵抗があったけど、今では慣れた。


「悪いな。遅い時間に」


「そう思うなら、こんな時間に呼び出さないでよ」





 助手席に乗り込むと、圭くんらしくなくしおらしい言葉。


 それなのに、つい悪態をついてしまうのは、あたしの悪い性格。


 そして、そんなあたしの性格をよく知っている圭くんは、フッと笑う。


「そもそも、明日も会うのに…」


「あ~…。それなんだけどさ~…」





 圭くんは車のエンジンをかけながら、気まり悪げに眼を上に上げた。


「とにかく、後で話すよ」


「わかった………。

でも、どこに行くの?」





 時間的にはそれほど遅いというわけではない。


 でも、ショッピングモールとかは八時で閉まるところが多いから、この時間だとファミレスとかになっちゃう。


 そんなことを考えていると―――…




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