子供+大人=恋?の方程式(応用編)
「お前は、初体験、俺に強引にされたいみたいだな。俺的には、初めてだし、優しくゆっくり進めてやろうと思ってたんだけど……」
「へ…?」
「お前がそういう態度なら、俺もずっと我慢してたんだし――…、いいよな?」
「よ、よくないっ!」
プルプルプルと首を横に振って否定する。
だけど、圭くんからは意地悪に笑うだけ。
「茅乃…、覚悟しろよ……」
圭くんがあたしに顔を近づけてくる。
あ、あたし、このまま、今日圭くんと―――?
これから、どんな風になってしまうのだろうと不安になりながらも、覚悟を決めてギュッとあたしは目を閉じた―――…
――――…
―――――――
―――――ん?
あれ?
一向に何も起こらないぞ?
―――というか、今まできつく縛られていた手の感触が緩くなった気が―――…
あたしは、恐る恐るゆっくりと目を開ける。
すると、あたしの上に覆いかぶさっていたはずの圭くんはすでにベッドから降りていて、ベッドに凭れ掛かる体勢でペットボトルの入っているジュースを飲んでいた。
何…してるの?
もしかして、今からの行動のための水分補給?未だに圭くんの行動が読めないあたしは、警戒心マックスで圭くんの背中を見つめ続ける。
すると、圭くんはクルッと振り返ってきた。
条件反射というのは恐ろしい。
クルッと圭くんが振り返ってきた瞬間、あたしは無意識に圭くんから顔を逸らしてしまったのだから。
―――し、しまった~…