子供+大人=恋?の方程式(応用編)
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テレビから流れてくる音に耳を傾けながらも、俺の意識は違うところにあった。
茅乃が用意してくれた晩飯も食べ終え、二人で話すこともなくジッとテレビへと視線を向ける俺たち。
茅乃がどう思っているかは知らないが、テレビを見ていながらも、俺の意識は常に茅乃に向いていて、茅乃が少し動いただけでそれに反応してしまいそうになる俺。
恋愛初心者か!?
自分で自分を突っ込みたくなる。
経験はそれなりに積んでいるつもりだ。
なのに、茅乃が相手だと、一晩一緒にいるだけでこんなに狼狽えている俺って―――…
今までに感じたことのない自分の感情に戸惑いっぱなしだ。
「ふわぁ~…」
そんなことを思っていると、口を押えながら茅乃が欠伸をした。
欠伸をしたために自然と目に浮かんだ涙をぬぐいながらも、眠くなってきたのか目が虚ろになっていた。
「眠いのか?」
「へ? ううん」
首を横に振って否定するが、明らかに眠そうな茅乃。
こんなことで、意地を張るなよな~…
「そろそろ、寝るか…」
「えっ!?」
なぜか、俺のその言葉にビクッと反応する茅乃。
“ゴムがないから、今日はできない”宣言をしてから、気を抜いているものだと思っていた俺。
だけど、茅乃も意識をしているみたいで―――…。
それが、無性にうれしかった。