子供+大人=恋?の方程式(応用編)
「―――お前、何か間違ってること想像してるだろ?」
「何が間違いよっ!
圭くんもさ、あたしは初心者なんだから、そのへんのことは大目に見てくれないっ!?
心が狭いぞ!」
「―――ほ、ほう…。
ちなみに心が狭いとは、お前は俺がどうしてため息を吐いたと思ってるんだ?
そこのところ、じっくりと聞かせてもらおうか?」
あれ?
あたし、やばいこと言っちゃった?
組み敷かれた状態で手を抑え込まれ、真上から威圧的に見られているこの状態は、いつもよりもより一層、圭くんの不穏なオーラを感じずにはいられなかった。
さっきまで強気だったあたしの勢いは圭くんのオーラに圧倒され、急速に萎んでいく。
「え、えっと…、はい………」
「おいっ、勝手に自己完結してんじゃねぇよ。
さっさと説明しろ」
説明しろと言われても―――…
「―――…キス………かなって………」
「ぁあ!?
聞こえないんだけど………」
ぼそぼそと小さな声で言った言葉は、案の定、圭くんには全く聞こえていなくて―――…。
逆に、もっと不機嫌にさせてしまった。
今でも、かなり怒りマックスみたいなのに、これ以上グダグダとやっていると余計な怒りまで買いそう……。
ここは、覚悟を決めて言うしかないっ!
あたしはギュっと目を閉じて、はっきりと言い放った。