子供+大人=恋?の方程式(応用編)
「読んでたんだろ? 買わないのか?」
「え?」
圭くんが指さす先にあるのは、あたしがさっきまで手に持っていた雑誌。
「あ、ああ、うん……。ちょっと、見てただけだから」
「そうか…。お前も、ああいう雑誌を見たりするんだな。ああいうのには、興味がないんだと思ってた」
っ!!!!?
も、もしかして、圭くん慌てて戻したけど、見たの!?
「なに、驚いた顔してんだよ。別におかしなこと言ってないだろ? だって、お前、ファッション雑誌とかって興味なさそうじゃん」
「・・・え? ファッション雑誌?」
「ああ。ファッション雑誌だろ? それ」
指さす圭くんの手に導かれるように、さっきまで見ていた雑誌を見る。
確かに、それはファッション雑誌だった。
だけど、あたしの中には、あの項目しか頭の中になくて、その雑誌がファッション雑誌かどうかさえもわかってなくて―――…
きょとんとしたあたしの顔に、明らかに不思議そうな顔をする。
そして、何かを感づいたのか、スッとあたしの後ろへと手を伸ばし、その雑誌を取り出した。
「あっ!!」