子供+大人=恋?の方程式(応用編)





 まさか、『いらないのか?』とか言って、言うことを聞かせようという魂胆か!?


 それなら、お生憎様!


 あたしはね、そこまでしてその雑誌が欲しいわけじゃないんだからね!


 そりゃ、気になるけど……。


 だけどね!


 圭くんの思い通りにさせられるぐらいなら、そんな雑誌なんていらないんだから!


「俺も気になるし、一緒に見ようか?」


「はあ!?」





 何を言いだすかと思えば……。


 嘘でしょ!?


「ほら、茅乃。そうと決まれば、さっさと行くぞ!」


「いやいやいや。全然決まってないし! 

あたし、その意見に承諾なんて全くしてないし」


「何言ってんだよ。ほら、行くぞ」





 あたしの言葉なんて、まるっきり無視で、圭くんはあたしの手を掴んだままどんどんと歩いていく。


「ちょ、ちょっと、あたしの話を…」


「さてと、一体この雑誌には何が書いてあるんだろうな? 楽しみだな~」


「圭くんってば!!」





 これは、わざと聞こえないふりをしているに違いない。


 そんなことはわかっていたけど、あたしはそのまま圭くんに引きずられながら、圭くんの思惑通り車に乗せられてしまった。












< 62 / 187 >

この作品をシェア

pagetop