子供+大人=恋?の方程式(応用編)
まさか、『いらないのか?』とか言って、言うことを聞かせようという魂胆か!?
それなら、お生憎様!
あたしはね、そこまでしてその雑誌が欲しいわけじゃないんだからね!
そりゃ、気になるけど……。
だけどね!
圭くんの思い通りにさせられるぐらいなら、そんな雑誌なんていらないんだから!
「俺も気になるし、一緒に見ようか?」
「はあ!?」
何を言いだすかと思えば……。
嘘でしょ!?
「ほら、茅乃。そうと決まれば、さっさと行くぞ!」
「いやいやいや。全然決まってないし!
あたし、その意見に承諾なんて全くしてないし」
「何言ってんだよ。ほら、行くぞ」
あたしの言葉なんて、まるっきり無視で、圭くんはあたしの手を掴んだままどんどんと歩いていく。
「ちょ、ちょっと、あたしの話を…」
「さてと、一体この雑誌には何が書いてあるんだろうな? 楽しみだな~」
「圭くんってば!!」
これは、わざと聞こえないふりをしているに違いない。
そんなことはわかっていたけど、あたしはそのまま圭くんに引きずられながら、圭くんの思惑通り車に乗せられてしまった。