子供+大人=恋?の方程式(応用編)











「圭史くん!!」











 突然、圭くんの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。聞こえてきた声からも、それが女の子の声だということはわかる。


「あゆ?」





 前にいる圭くんの姿から声の主がどういう人なのかはわからない。


 だけど、彼女の圭くんへの声のトーンから、彼女が圭くんに好意を持っているということはすぐにわかった。





 もしかして、圭くんの昔の彼女とか?





 ふとした考えが、頭の中を過る。


「あゆ…、なんでここに?」


「圭史くんに、会いに来たの!」





 まっすぐに素直にはっきりとそう言う彼女に、なんだかいつも素直になれない自分が可愛げなく思えてくる。


「会いにって……。一人でか?」


「うん、そうだよ!」


「そうだよって……。一人でこんなところまで来て、今からだと家に帰るの遅くなるだろう?」


「うん…。だけど、どうしても圭史くんに会いたくて。それに、遅くなるようだったら、圭史くんの家に泊めてもらおうと思って」





 な、なんですと!?


 やっぱり、二人はそういう関係?





< 68 / 187 >

この作品をシェア

pagetop