子供+大人=恋?の方程式(応用編)
「圭史くん!!」
突然、圭くんの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。聞こえてきた声からも、それが女の子の声だということはわかる。
「あゆ?」
前にいる圭くんの姿から声の主がどういう人なのかはわからない。
だけど、彼女の圭くんへの声のトーンから、彼女が圭くんに好意を持っているということはすぐにわかった。
もしかして、圭くんの昔の彼女とか?
ふとした考えが、頭の中を過る。
「あゆ…、なんでここに?」
「圭史くんに、会いに来たの!」
まっすぐに素直にはっきりとそう言う彼女に、なんだかいつも素直になれない自分が可愛げなく思えてくる。
「会いにって……。一人でか?」
「うん、そうだよ!」
「そうだよって……。一人でこんなところまで来て、今からだと家に帰るの遅くなるだろう?」
「うん…。だけど、どうしても圭史くんに会いたくて。それに、遅くなるようだったら、圭史くんの家に泊めてもらおうと思って」
な、なんですと!?
やっぱり、二人はそういう関係?