子供+大人=恋?の方程式(応用編)
そんなあたしの心の中の感情が、顔にくっきりと表れてたんだと思う。
「茅乃。そんなに怒るな。まあ、怒る気持ちはわからないでもないけど」
「―――圭史くん?」
「あゆ…。
いいかげんにしろよ。俺は自分の彼女ぐらい自分で決める。高校生だとか大学生だとか、別にあゆが認めるような相手でないといけないわけじゃないだろ? 俺が茅乃がいいと思ってるから付き合ってるんだ。それに文句を言われる筋合いはない」
「だ、だって……」
圭くんにはっきり言われると、今まであたしに鋭い視線を向けていた彼女は、今にも泣きそうな表情へと変わっていく。
「な、なんで!? なんで、あゆじゃダメなの? この子がいいなら、別に年下だからというわけじゃないんだよね? それじゃ、あゆでもいいじゃない!」
圭くんの腕を掴んで揺さぶる彼女に、圭くんは心底面倒くさそうにため息を吐いた。
「うるさい」
圭くんのその一言でピタリと止まる彼女。
「俺、一言でも年上がいいとか年下はダメとか言ったか? そういうのは関係ない。俺は茅乃だからいいんだ。茅乃が高校生だから、あゆでもいいって理由にはならないだろうが。そんな理由だけでいいなら、俺は別に茅乃じゃなくてもいいってことだろ? 俺はそんな安っぽい付き合いを茅乃としてんじゃねぇんだよ」
「け、圭くんっ!」