子供+大人=恋?の方程式(応用編)


「お前…、俺とあゆがどんな関係だと思ってたんだよ」


「へっ!? あ、え~っと…」





 これは素直に思っていたことを言えば、圭くんのお怒りを喰らっちゃいそうな予感。


 そんな時は―――…



「あははははは」





 笑ってごまかすのが一番。


 圭くんの異常に蔑んだ目が怖いけど、笑ってごまかせ!


「―――なんとなく、予想はつくけどな…」





 ついてるんかいっ!?


 じゃあ、あえて聞いてくるなっての!


「―――というわけで、あゆ」





 圭くんはなぜかいきなりあたしの肩を両手でつかんだかと思うと、自分の前へと強引にあたしを連れてきた。


 そして、あゆさんの前にズイッと肩を力強く押し、出された。


「こいつが、俺の彼女。だから悪いけど、昔の約束を守ってやることはできない」


「な、なんで~~!?」


「なんでも。それにあゆ。人の気持ちがないものって、むなしいものだと俺は思うぞ」


「そこは大丈夫だもん! 圭史くんの気持ちがなくても、あゆの気持ちがあるもん!」





 ウオッ!


 あたしを挟んでの二人の攻防だけど、なんかあゆさんってすごいな……。


 なんか、感心してしまう。


 自分の気持ちさえあれば、なんとでもなるってことだよね?





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