子供+大人=恋?の方程式(応用編)
「一生、俺の気持ちがあゆに向かうことがないとわかっていても?」
「そんなのあゆの愛があれば、大丈夫だもん!」
フッと顔は見えてないけど、あたしの後ろで圭くんが鼻で笑ったのがわかる。
「すげぇな、あゆ」
「そうだよ。あゆの圭史くんの愛はすごいんだから!」
なぜか、胸を張って得意げに話すあゆさん。
だけど、その反応間違ってますから!
あたしにはわかる。
これでも、圭くんとの付き合いはあゆさんよりは短いかもしれない。
だけど、一緒に過ごした時間は絶対にあゆさんよりも長い。
それに、何度もからかわれ続けていたあたし。
圭くんに対しての免疫…というか、センサーのようなものが反応する。
これは、やばいって。
逃げて、あゆさん!!
でないと、特大級のダメージを受ける恐れが………
「あ、あゆさん…」
「―――なによ…」
優しく忠告してあげようとしているのに、あゆさんからは敵意むき出しの視線を受ける。
そりゃ、圭くんのことを好きなあゆさんからしてみたら、彼女という立場にいるあたしは、敵であることには間違いはないけど―――…