子供+大人=恋?の方程式(応用編)
だけどね、この忠告だけは敵だとか味方だとか関係なしに、聞いて欲しいんですけど!
でないと、絶対にあゆさんが悲しむことになるのは間違いないんだってば!
「あの…」
「自分だけの愛さえあれば人の気持ちとか関係ないとかって、馬鹿じゃねぇの。あまりにも一方的に自分自分って言われると、気持ち悪いんだけど」
ドンガラガッシャ~ンという効果音が相応しいとまでの毒を圭くんはあゆさんに対して、躊躇することもなく吐き出した。
あたしの忠告が発するよりも、圭くんの毒を吐くほうが早かった。
チラリと恐る恐る向けられたあゆさんへと視線を向ける。
予想はしていたけど、突然吐き出された圭くんの毒に、あゆさんは目を見開いて呆然と立ち尽くしていた。
たぶん、今自分が何を言われたのかわからないんだと思う。
「圭史くん…、今――…あゆのこと…気持ち悪いって言った?」
あゆさん!
もう一度聞くなんて、今のこの放心状態じゃ無理でしょ!?
さっきので、かなりのダメージ受けてるじゃない!
「ああ、言った。気持ち悪い」
「こら~~~っ!!!」
ショック受けてるあゆさんに対して、何をはっきりともう一度言ってくれちゃってるのよ!
思わず後先考えずに、圭くんの頭を思いっきり叩いてしまった。