子供+大人=恋?の方程式(応用編)


「イテッ! 茅乃、てめぇ!!」


「こらっ! 乙女に向かって、なんてこと言ってるのよ! それも、好きな人に……。女の子の心は繊細なんだからね!」


「・・・・・お前も?」





 なぜ、少し間を開けてそんなに目を細めてあたしを指さすの?





「当たり前でしょ。あたしだって、一応女の子なんだし!」





 それも、華の女子高生だぞ!青春真っ盛りの、敏感なお年頃。


 普通の大人の女性よりも丁寧に扱ってもらわなくちゃ。


 心だって、繊細なんだからね!


 なのに、圭くんは―――…


「ぶほっ!」





 なぜか、吹き出してお腹を押さえて大笑いしだした。


「何がおかしいのよ!」





 明らかにあたしに対して笑ってる。


 それは、はっきりとわかる。


「お前に繊細って言葉は似あわないだろ」


「何を~!?」


「お前、俺に対してかなり打たれ強いし、こんなに言い返してくるくせに繊細だって言える図太さに驚くよ。繊細じゃない。お前は図太いんだ!」





 何を決定みたいに言ってくれちゃってるわけ!?


 ムカ~~~ッ!


「あたしは、せ・ん・さ・いなの!」


「だから、絶対違うって」





 あたしが怒り爆発中だと言うのに、やけに冷静に返してくる圭くん。


 その冷静さが、やけに鼻につくというか、ムカつくというか………










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