† LOVE GAME †
「未来、目、真っ暗やったな…」
「あぁ、記憶無くしてからずっとあの調子で飯もろくに食ってねぇらしい。」
「そっか…」
あの頃はまだ、光ちょっとやったけどあったのにな…
「人前で笑う事もなくなった」
「…そーなんや」
「唯一、歌う時だけは笑うんだけど、
未来、人前では歌わなくなったから」
あの綺麗な声…聞かれへんか…。
孤児院に居た頃からよく聞かせてくれた歌声。
綺麗で澄んでた
駿が携帯を見してくれた。
フォトフォルダには中庭っぽい所で猫を膝に乗せながらあのころみたいな優しい表情で笑う未来が写ってた
「これ…」
「窓から精一杯ズームして撮った写真。
未来、人の気配に敏感だからさ…」
「孤児院に居った頃からそーやったよな」
未来は孤児院に居た頃から人が半径10メートル程のところまで近づいて来たら、例え寝ていようと起きた。
未来、人嫌いやったもんな…。