狙われる夜
誰もいるはずがないのに、背後から声をかけられ思わずビクンと飛び上がってしまった。


恐る恐る後ろを振り返ると




「……課長」



「ククク。幽霊でも出たと思った?」




ネクタイを緩めて、上着を肩に担いで傍のデスクにもたれ立つ課長

いつもは、ビシッとスーツを着こなしているのに、今はちょっと緩い感じで新鮮だ。



見慣れない課長が目の前にいるせいか、

誰もいないオフィスに2人きりというシチュエーションのせいか、急にドキドキする



「携帯、見つかった?」
< 4 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop