第三ボタンの価値
第三ボタンの価値
学ランにセーラーという制服姿も、今日で見納めだと思うとやっぱり切ない。
とはいうものの、私には妹がいるから、私のこのセーラー服は妹が着るかもしれない。そうなると、見る機会はあるのだろうけれど。
それとこれとは話は別だ。
ここでは卒業シーズンに桜が満開で、ということはない。むしろあちこちにまだ雪が残っている。
雪国らしいな、と思いつつ、にぎやかな教室から抜け出した。
親友らしい親友もできず、憂鬱気分のまま過ぎてしまった高校生活も終わりを告げてしまった。
家に帰ってしまえば、もう二度と会うことなんてないだろうなと目を閉じる。
寂しい高校生活でした。
一言で表すならそんな感じであった。
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