Sing my Love
夢
進路志望調査
午後の授業。進路志望調査の用紙が渡された。正直に書いていいのだろうか。周りからしたら、身の程知らずでバカみたいな夢。でも、自分に嘘をついて後悔したくない。
書き込み欄とにらめっこしてると
―ひらり。
窓から入ってくる風で落ちてしまった。はぁ、と溜め息をついて立ち上がったとき
隣の席―水島 蓮の文字が見えた。
“作曲家”私は、なにか運命のようなものを感じた。用紙を拾うと躊躇わずにペンを走らせ
“シンガー”と書いて
「水島君!!一緒に頑張ろう!!」そう言って用紙を水島君の前へ出した。最初は不機嫌そうに私をにらんだが、書かれた文字に目を移すと
「おぅ!」と嬉しそうに返事をした。
その日の放課後、私と水島君は職員室に呼び出された。担任の矢野美沙子の机の上にはさっき書いた紙があったから、どんな話かはだいたい予想がつく。
案の定、だった。
「春川さん、水島くん。これは一体どうゆうことですか!?」
やっぱり…。私はその言葉に揺らいだけど、水島君は何も躊躇わずに言った。
「どうゆうって?書いた通りですよ。それが俺の夢です。」
ハッとして水島君を見ると、真剣な目をしてた。なんて綺麗なんだろう。
「二人とも、もっと現実を見なさい!」
なんで…?現実?そんなの…。…。私、音楽が好き。音楽がないと、生きていけない。
「先生。先生はなんのために教師をしてるんですか?生徒の望む道を理解し、導くためじゃないんですか?」
眉間にシワを寄せる矢野先生。「先生が私を手に余すというなら、進路の指導はしてくれなくて結構です。」
「俺も。自分の道は自分で切り開く。同士もいるしな。」
ぽかんとしてる矢野先生を横目に、私たちは職員室を出た。
書き込み欄とにらめっこしてると
―ひらり。
窓から入ってくる風で落ちてしまった。はぁ、と溜め息をついて立ち上がったとき
隣の席―水島 蓮の文字が見えた。
“作曲家”私は、なにか運命のようなものを感じた。用紙を拾うと躊躇わずにペンを走らせ
“シンガー”と書いて
「水島君!!一緒に頑張ろう!!」そう言って用紙を水島君の前へ出した。最初は不機嫌そうに私をにらんだが、書かれた文字に目を移すと
「おぅ!」と嬉しそうに返事をした。
その日の放課後、私と水島君は職員室に呼び出された。担任の矢野美沙子の机の上にはさっき書いた紙があったから、どんな話かはだいたい予想がつく。
案の定、だった。
「春川さん、水島くん。これは一体どうゆうことですか!?」
やっぱり…。私はその言葉に揺らいだけど、水島君は何も躊躇わずに言った。
「どうゆうって?書いた通りですよ。それが俺の夢です。」
ハッとして水島君を見ると、真剣な目をしてた。なんて綺麗なんだろう。
「二人とも、もっと現実を見なさい!」
なんで…?現実?そんなの…。…。私、音楽が好き。音楽がないと、生きていけない。
「先生。先生はなんのために教師をしてるんですか?生徒の望む道を理解し、導くためじゃないんですか?」
眉間にシワを寄せる矢野先生。「先生が私を手に余すというなら、進路の指導はしてくれなくて結構です。」
「俺も。自分の道は自分で切り開く。同士もいるしな。」
ぽかんとしてる矢野先生を横目に、私たちは職員室を出た。