俺にしとけよ。

革ジャンのすそを、キュッと引っ張られた。

「宇治原?どした?」
「…月菜の彼氏って、男だよな」
「当たり前だろ」
「何も、されない……よな」
「…………」

何もされないとは、言い切れない。

俺らの気が少しでも緩めば、
宇治原にも危険が及ぶかもしれない。

でも……

「宇治原のことは、俺が、絶対守る」
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