俺にしとけよ。

だんだんと強くなっていく力。

「ちょ、……ぐっ…ふ」

ゆでダコのように赤くなる愁の顔を見て、
ハッと我に返った。

慌てて手を離すと、愁はシンクに手をつき
肩で息をしていた。

「………おい」

低い声だった。

今までに聞いたことのない、低い声。
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