俺にしとけよ。

「……月菜は、その仕事やりてぇの?」
「すごく、やりたい。夢だったから」
「やりてぇ理由は?」

理由なら、ちゃんとある。

お願い、分かって。

「あたし、戦場の様子を世界に伝えたい。

 戦地の人がどんな表情をするのか。
 どんな思いで暮らしているのか。

 戦争のない国で暮らすって、すごい
 幸せなことなんだって言いたいの。

 生きてるだけで幸せなんだって。

 それを、世界中に伝えたい」
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