[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
麻白は、兄ちゃんの族、紅葉にいた奴。
いろいろとあってやめてしまったが。
私は無言で麻白を睨みつける。
「おいおい、そう睨むなって」
カラカラと乾いた笑いをこぼす麻白。
その笑い方、変わってないな……。
紅葉にいたころから。
睨むなと言われても、睨まずにはいられない。
「今更、私に何の用?」
自然と声が低くなる。
やめろと言われても、あんなことがあったため、やめられるわけがない。
「あの事は水に流そうぜ」
……ふざけるな。
忘れることなんかできない。
「それに……」
麻白が立ち上がってこちらに寄ってくる。
私も立ち上がり少しずつ後ろに下がる。
しかし、麻白は一気に私のところへきて私の背中をなでる。
「この傷も、のこってるんだろぅ?」