[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
私は、冷たい床に寝転がって涙を流していた。
ドアの向こうから殴りあう音が聞こえてくる。
圭一たち、来ちゃったのかなぁ。
ここで、誰かが入ってくる音がした。
もう、見なくてもわかる。
「あいつら、きたぜ。
きちんと3人でな」
麻白は私を抱き上げ、ソファに座らせた。
もう、抵抗する気も起きない。
それくらいに疲れていた。
「どうする?
見に行ってみるか?」
返答する気もない。
「まぁいい。
あいつらをやった後、また思い出させてやるよ」
そう言い残して麻白は出て行った。
……これ以上、何を思い出すというんだ。
涙はとまらず私の目から流れ続ける。
「兄ちゃん……」
小さく、つぶやいた。