[改良版]小学生と暴走族【夜桜】




あのあと、どうやって戻ったんだろうか。


気付いたら、倉庫のベッドに寝ていた。


圭一の体温だけは覚えている。


いつのまにか、涙は止まっていた。


「つかれた……」


一言、言葉を漏らす。


起き上るのも面倒くさい。


このまま、死んでしまえばいい。


麻白に言われた言葉を思い出した。


「青を庇って死んだんだろう?」


兄ちゃんは、私を庇って死んだ。


私のせいで……。


私があの時よけていれば……。


私があの時麻白に捕まらなければ……。


兄ちゃんは死ななかった。


私が原因なんだ。


「青……」


少し横で声がする。


圭一、いたのか……。


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