[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
私と鈴は近くにあったベンチに座った。
私は刺さっていたスプーンを抜き、少しすくって鈴の口元にスプーンを近づけた。
「はいっ!」
鈴は少し顔を赤くしてパクリと食べた。
「……結構美味いなこれ」
顔をパフェに近づけてきたかと思うと、上の部分をスプーンを使わずほとんど食べてしまった。
「つめたっ……」
「口デカ!」
どうやったらあんな量が一口で口の中に入るのか。
私は平たくなったアイスの真ん中にスプーンを入れ、すくって少しずつ食べていった。
「おいしー」
下のほうにたまっていたコーンに手をつけようとしたとき、右から鈴の手が伸びてきた。
「ついてる」
親指で私の口の横にあったアイスをすくい取った。
そしてその親指を自分の口に含む。
「あ、ありがと」
私はなんだか恥ずかしくなり、自分の袖で口元をぬぐった。
そしてゆっくりと下にたまっていたコーンを食べた。
この年になって口の横にアイスつけるとか……。
どんだけ食い方汚いんだ……。