[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
その後、鈴とほかの屋台を回った。
無料券がのこり2枚になったところで、圭一たちのクラスに戻った。
今度は2-Dには櫂がいた。
「あれ、来てたのか?」
「結構前に来てたな。
圭一は?」
鈴が聞く。
「あ、圭一?
確かもう出番終わったからその辺ブラブラしてると思うけど……?」
櫂が出口を指差した。
「ありがと。
あ、圭一探してくっから、青はここで待ってろ」
返事をする間もなく鈴は教室を出て行ってしまった。
「おいてけぼりか」
櫂がクスリと笑った。
「うっせ」
寂しいとか思ってねぇし。
「んな悲しい顔すんなって。
俺がいるだろ?」
「櫂はいてもいなくてもかわんなぅぁ~」
言い終わる前に櫂に頬をつままれた。
「はぁなぁすぇー」
ジタバタともがく私を見て満足したのか、手を離す。
私は左手で頬をさすった。