[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
「食べ物の恨みはすごいんですよ~」
「さーせん。
ほんとにさーせん」
手を合わせて謝ってくる櫂がおかしくて、つい笑ってしまった。
「ちょ、何笑ってんだよ!
人がせっかく謝ってんのに!」
「えー。
だってー。
バカらしいもん」
「バカらしいってなんだよ!」
「あ、ごめん。
バカだね!」
「コラァー!!」
追いかける櫂と、逃げる私。
軽い鬼ごっこ。
「こんの幼女!
外出ろ!」
……また幼女言いやがったなこの野郎。
もう、あったまきた!
「上等だアホぅ!
けちょんけちょんにしてやる!」
倉庫のドアを開けて、外に飛び出す私と櫂。
櫂の足を私の足にひっかけ、雪の中にダイブさせた。
「ぶふっ!」
「アハハハ!!
顔面真っ白ー!」
しかし、櫂の体温によって雪はすぐに水に変わる。
「こんのぉ~~!
オラァ!
ってぶはっ」
今度は自分で自分の足に躓いて転ぶ。
てぶはってなんだよ!
てぶはって!