[改良版]小学生と暴走族【夜桜】


「青っ!!」












しかし、女のカッターは青には当たらなかった。


先ほどまでいた場所に青はおらずどこだと探せば……






「……にしてくれてんだこのクソ女がぁっ!!」


女は青の足に蹴り飛ばされ、2・3メートル吹っ飛ぶ。


あれ、どっか折れたんじゃねぇか……?


「ふぅ……」


溜息をついた後、こちらを見る青。


いや、青じゃない……。


前に2度見た、あの人格。


「あ?
なんだ、圭一か」


一瞬警戒した目をむけるが、俺だと分かったのか、安心したような目をむける。


「久しぶり……って表現はおかしいか?」


「まぁ、合ってないこともねぇな。
確かに、会うの久しぶりだし。


……あ、そうだ」


頭の後ろで腕を組む。


「俺の名前、適当だけど“黒”っつーんだ。
これからはそう呼んでくれ」


ニカッと笑う……黒は、青の顔でありながら、少年そのものだった。






< 305 / 325 >

この作品をシェア

pagetop