[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
「こんのクソガキ!
なめんじゃねぇ!」
いかにも弱そうな不良が私に向かって拳を振り上げる。
その拳が振り下ろされる前に脇腹に私のつま先を入れた。
「なめてんのはっどっちだよ……。
小学生だからって弱いとは限んねえんだよ」
3人いたけど、もういない。
「……よわいなぁ」
チラッと自分の手を見る。
「汚い」
誰のか分からない血で赤くなっていた。
やっぱ暇なときは不良つぶしに限る。
最近は暇じゃなかったけど。
この感覚はいつ味わっても各別。
弱い奴が自分は勝てると勘違いして私に向かってくる。
笑いをこらえるのに必死だ。
たまに普通より強い人もいるけど、私には敵わない。
「馬鹿みたいだなぁ……」
こんなことやってる自分もどうかと思うけどね。