[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
いつの間にか、櫂は立ち上がっていた。
一瞬青の意識が櫂にそれる。
俺はそれを見逃さず、青の体を組み伏せた。
「っにすんだ!
離せぇ!!」
強く暴れるが、俺はそれすらもできないように固定した。
「俺たちは、お前を傷つけたりなんかしない」
静かに。
けど青に聞こえるように言った。
「嘘をつくな!
今までそれを何回言われたことか……。
そんな言葉、口先だけなら誰にも言えるんだよ!」
「本当だ。
俺たちはお前を傷つけたりなんかしない!
必ず護る!」
「やめろ!
やめろやめろやめろ!」
青は、泣いていた。
「お前らなんかに青の気がわかるわけがない!
俺は今までずっと青を護ってきたんだ!
今更お前らなんかに渡せるかよ!」