[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
それだけ言って、静かに目を閉じていった。
おれは青を固定していた手を緩める。
「……いたい」
そういって起き上がった青。
その表情に先程のような狂気はなく、いつもの青だった。
「わりぃ。
結構強く抑えすぎた」
青はあたりを見回すと、ハッとした表情になった。
「なん……で?」
「青、大丈……」
青の肩に伸ばした手は、いとも簡単に振り払われた。
「圭一……。
これ、私がやったんでしょ?」
俺の方を見ずに、ただ前だけを見て言う。
「……そうだ。
だけど、これは青がやったんじゃない」
「ちがう!!
全部私がやったんだ!
私がまたやってしまったんだ!
また……また……」
また?
前にも、こんなことがあったのだろうか……。