[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
しばらくすると、青はつかれて眠ってしまったようだった。
俺は青を抱き上げると、櫂のところへ向かった。
「大丈夫か」
「……あぁ」
相当疲れているのか、これしか言わなかった。
幸い、他の夜桜の奴は急所を一回突かれて気を失ったため、目立つような怪我はなかった。
俺があのとき止めてやれていれば……。
こんなことにはならなかったかもしれない。
「俺は……。
青のことを救ってやれるのか……?」
俺の質問は、夜空に一瞬で解けて消えた。
答えてくれる人など、誰もいない。