[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
「じゃぁ、私は圭一を護る」
圭一は、護るだけで誰にも護られていない。
だから、私が護るんだ。
「……は?」
圭一はものすごく驚いた表情をしていた。
「私、知ってるよ。
圭一が弱いことを。
だから、その弱い部分を私がカバーして護ってあげる。
護るばっかりじゃなくて、たまには護られてみろ」
「……ハハ。
青にはなんでもお見通しってことか……。
なんかものすごく恥ずい……」
私の背中にまわしていた手を離し、自分の顔を自分の手でおおった。
隙間から見えた顔は、真っ赤だった。
つい出た言葉。
「りんごやろう」
だって、すごいりんごみたいだし。
「うるせぇ」
そんな圭一を見て、おもわず笑みがこぼれた。
耳まで真っ赤だ。
「耳まで真っ赤ですよ~。
圭一さーん」
「うるせぇ。
見るな」
そんなんやだねー。