[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
後ろから誰か近づいてきてるのはわかってた。
ただの通行人だと思って油断してた。
「ぅわっ!」
いきなり腕を引っ張られ、すぐに口を塞がれた。
「ごめん。
ちょっと大人しくしてて。
“夜桜”は、こうでもしないと潰せないんだ」
夜桜……?
この辺一帯を占めてる暴走族のことか?
それに潰すって……。
もしかして、私のことを人質にして夜桜を潰すつもりなのかもしれない。
面倒くさいことに巻き込まれちゃったなぁ……。
私はバレないように小さくため息をついた。
口調は優しいけど私の手を掴んでいる力は意地でも緩めないらしい。
「きたか……」
バイクの音がだんだんと近づいてきた。
茶髪の男を先頭に、3人の男が私たちの前に立った。
「お前らか。
夜桜を呼んだのは。」