[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
圭一いわく、かるーくやっているように見えるが画面を見るともう「あ」の字も出ないらしい。
「全国大会いっちまえ」
圭一がしっしっと軽くあしらう。
私と鈴はきょとんとした顔になる。
そして同時に言った。
「「こんなんでいけるわけないじゃん」」
圭一は大っ嫌いなトマトを食べたような表情になった。
「それでいけねえのかよ!!」
「いやーだって……。
全国行く人は、これかるーく全良とるもんねぇ? 鈴?」
「おう。
俺らで全国いけたら他の人どんだけ下手なんだよ」
「それはできない俺に対しての嫌味と解釈する」
圭一と鈴と私でちょっとした言い合いをしていた時、倉庫のドアが開けられた。
「たのもーー!!」
女の人の声だ。
圭一は、小さな声で(面倒くさいのがきた)とつぶやいた。
私の頭に「?」が浮かんだ。