永久に貴方を待っている
「あら、こんなに林檎がたくさん!」
とある貴族の屋敷の炊事場。
この屋敷の婦人専属の使用人であるヤヨイは、つやつやとしたその果実を見て感嘆の声をあげた。
「見事な林檎だろう?夕食の食材を見に行って見付けてね。これは是非奥様にと買ってきたんだ。」
この屋敷のシェフを勤める少し恰幅の良い男性は、誇らしげに袋の中の品をヤヨイに渡した。
「ええ!奥様もきっとお喜びになるわ!ありがとう、ナトリさん!わたし、さっそく奥様に持っていくわね!」