ピンフリ姫のわがまま!!
王子side
今日は姫と一言も話さずに学校を終えた。
変な気分…。
俺はゆっくり家に向かって
あの狭い道を歩いていた。
すると前にとぼとぼ歩く寂しげな背中が見えた
「姫…どうし…?」
「先輩ね…好きな人がいるんだって。だから貰えないって…。」
姫は少し困った顔をこちらに見せた。
―――バッ…!!
俺は無理矢理、姫の持ってたチョコを取った。
「え…ちょっと何して…!あんた、チョコ嫌いじゃ…」
俺はチョコの箱を開けて中身を全部食べてやった。
「うまいよ…このチョコ!!」
「ちょっ…何…?」
「姫は頑張った…頑張ったよ…。」
俺はニカッといつものように笑った。
すると…
「……バカ。」
姫も笑顔でこっちを向いた。
やっぱりコイツは笑顔がすっげぇ可愛いと思う
「でもバカはどっちかな~!?」
「私でしょ!?分かってるわよ!!」
「えぇ…?」
今日はなんか素直だな…。
「バカ……でもありがとう。」
姫のこの笑顔が今までで見てきた中で一番輝いていた。