DEVIL`S ARMS
「バイクはこんなにグチャグチャなのによく無事だったね…」

そう言われて初めて自分が無傷だったことに気がついた。

これだけの事故なのにかすり傷一つしていない。

…不思議だ。


そう思ったときに、右腕がうずきだし、あのディアボロスが宿った状態に見えた気がした。

気のせいかもしれないが一瞬おれの右腕だけが現実にはあり得ない状態になっている…

「…隆二、隆二!!もう、何回呼んだと思ってるのよ。」

ほんとうにどうでもいいがなれなれしい。

といってもいつもはどんな人にでも避けられるので、こんなに話しかけられるのが照れくさいようでもありうれしかった。

「とにかく一度学校へいきましょ。」

あまり行きたくはなかったが、洋子の強引さに負けて渋々歩いて学校へ向かうことにした。
< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop