DEVIL`S ARMS
歩いている間、なんで学校でしゃべらないのかとか、普段は何をしているのかとか、趣味は何だとか、洋子のものすごい質問責めにあった。

それが終わると、洋子は聞いてもいないのに自分のことを一通りしゃべり、クラスのあの子は実はこうなんだとかどうでもいいことを学校に着くまで延々としゃべり続けた。

学校に着くと、
「ちゃんとしゃべれるんだから、みんなとも話せばいいのに…。笑ったりもできるんだからもう少しニコニコしてればいいのに。もったいないな。」

そういって洋子は小走りで教室のある二階へと向かった。


いつからか外の世界から自分を守るために壁を作っていたんだろう。

そんな壁を少しだけ壊された気がした。
が、そんなに悪い気はしなかった。


隆二はいつものように屋上へ向かった。
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