DEVIL`S ARMS
授業を受けるわけでもなく、誰か友達がいるわけでもない。

だけど学校には行っていた。


心のどこかで誰かに声をかけられるのを待っていたのかもしれない。

わずかな期待を裏切っていつもみんな知らないふりや見て見ぬふりをする。

変わり者一人をのぞいては…

「やっぱりここにいたんだ。男子に聞いたらきっとここだろうって言ってたからさ。」

洋子だ。

「この手首のアザ、なんだと思う?」

洋子は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに、
「ケガしてたの?まぁケガしてない方がおかしいけどね。」
といつもの表情で笑みを浮かべながら言った。

「よく見せてみて。」


おれの腕を見た洋子の表情が変わった。
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