DEVIL`S ARMS
「何か心当たりでもある?」

そうおれが聞くと、洋子はハッとした表情になりその場を取り繕った。

「どこかにひっかかったりしてついたんじゃないかな…」

なんて言っているが少し動揺しているように見えた。


洋子の仕草が気になり、もう一度聞いてみようと思っていると、
「今日ちょっとウチに寄ってかない?」
と逆に質問された。

やはり心当たりがあるのだろうと思った。


おれは洋子の家に行くことにした。

真実がわかるかもしれない。

夢だったのか幻だったのか、はっきりするだろう。


二人は無言のまま洋子の家まで歩いた。


「ここが私の家。今日はたぶん誰もいないはずなんだ。」


おれがたどり着いたのは住宅街の一角にある、周りの家より少し大きくて立派な家だった。
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