DEVIL`S ARMS
…暗い何もない空間。
音も光も何もない。

死後の世界はこんなもんなのか…
死ぬ間際にとんでもない幻を見ちまった。
普段の行いからしたら死んで当たり前だろうな。

ふと、自分の体を見てみると右腕だけとんでもないことになっている。

肩から指先まで真っ黒で、まるで金属のようにゴツゴツととがった部分もある。

その右腕からはみるみる力が湧いてきて、石ころくらいなら簡単に握りつぶせそうな気さえする。


夢なのか、幻なのか、
死んでいるからどっちにしても関係ないか。


━おまえは死んではいない。オレはおまえの右腕になり、おまえの命を助けた。もう少ししたら目覚めるだろう。目覚めたときからおまえの運命は決まったも同然だ。━


こいつは何を言ってるんだ?

っていうかおまえは何のために現れたんだ?

おれを殺すため?

おれを助けるため?

それともなにか別の理由があるのか?


━それは目覚めればすぐにわかるだろう。━

その言葉とともに意識を失う感覚に襲われた。
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