世界に1羽だけの鳥
近寄ると、



確かに

俺を見ていた。




懐かしさで
心がいっぱいになる。




「インコちゃん…。」




可愛かった。



離婚して、
家族のいない俺は


このインコを

家族のように

感じてた。


ほんの
数時間しか
一緒にいれなかったけど、



可愛くて
可愛くて




会うたびに

好きになっていった。




清掃の仕事を
始めて

少ししてから

俺はハーモニカを

持って行く事にした。



あの鳥の

鳴いた声が

聞いてみたかった。



もしかしたら

特別な鳥だから

鳴けないのかな…?



そう思いつつ、

毎日毎日

ハーモニカを

吹き続けた。
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