世界に1羽だけの鳥
静かに
若い清掃員は
言った。
「何?」
「まだ、わからないですか?」
「ジョアンヌは
掃除中、
毎日外を見ていました。
俺は清掃員で
雇われたはずなのに、
全く部屋は
汚れなくなりました。
理由は一つです。
動いてないんです。
窓枠から、
一歩も
動いてなかったんです。
餌を食べるときだけ、
唯一動いていたんですね。
分かりますか?
あなたを
待っていたんですよ。
掃除中退屈そうにしてた?
違う。
ずっと邪魔にならないように
大人しくしていたんだ。
掃除してる姿を
見下ろしてた?
違う。
ずっとあなたを
見ていたんだ。
ハーモニカを
つまらなさそうに
していた?
違う。
聞き入っていたんだ。
一度も
鳴いてくれなかった?
違う!!
あの鳥は
鳴けないはずの鳥なんだ!!」
若い清掃員の瞳は
おじさんを捕らえて
放そうとは
しなかった。
若い清掃員は
言った。
「何?」
「まだ、わからないですか?」
「ジョアンヌは
掃除中、
毎日外を見ていました。
俺は清掃員で
雇われたはずなのに、
全く部屋は
汚れなくなりました。
理由は一つです。
動いてないんです。
窓枠から、
一歩も
動いてなかったんです。
餌を食べるときだけ、
唯一動いていたんですね。
分かりますか?
あなたを
待っていたんですよ。
掃除中退屈そうにしてた?
違う。
ずっと邪魔にならないように
大人しくしていたんだ。
掃除してる姿を
見下ろしてた?
違う。
ずっとあなたを
見ていたんだ。
ハーモニカを
つまらなさそうに
していた?
違う。
聞き入っていたんだ。
一度も
鳴いてくれなかった?
違う!!
あの鳥は
鳴けないはずの鳥なんだ!!」
若い清掃員の瞳は
おじさんを捕らえて
放そうとは
しなかった。