世界に1羽だけの鳥










何を演奏しようかと
いつも聞くけれど、


曲はいつも
同じ曲だった。



聞く人が
とても落ち着くような、


思わず
立ち止まりたくなるような、



爽やかで
澄んだ音色がした。





そして


「また明日な。インコちゃん。」



そう言って


彼は

帰っていった。



それが日課。





彼の帰った後は


いつも


静寂が


訪れていた。
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